水道凍結防止帯への節電器利用検証試験 結果について

2007年5月8日 ストップ温暖化すわの会 
◆実験方法
  各家庭に設置されている水道管の中で、水道凍結防止帯で巻かれている水道管を対象として、原則、平成18年12月初旬〜平成19年3月末の間で、初冬期(12月初旬)、厳寒期(1月末〜2月初旬)、初春期(3月末)において、節電器を利用した場合(以下「節電器あり」または「あり」という)、節電器を利用しない場合(以下「節電器なし」または「なし」という)における各々の電力消費量を、24時間(1日)以上計測し、防止帯1本あたり、1日間(24時間)の電力消費量(Wh/日・本)で示す。

  この際、防止帯の長さ、水道水使用量、測定時の気温の変動、水道管設置場所周辺の環境等については、言及しない事とし、設置場所における、各季節的変動のみを検討することとした。

  消費電力量の計測は、後述の「エコワット」を利用し、その指示値から、各条件における防止帯1本当たり、1日間の消費電力量を算出した。
◆使用器具等
(1)節電器: 野村ユニソン製「節電太郎」SE 206A(最大電流量600W)
テムコ製「セーブ90」ESS TO5(最大電流量300W)
(2)簡易型電力量表示器: アクティスオカモト製「エコワット」T3T−R
(長野県地球温暖化防止活動推進センターから貸与)
◆実験結果
  諏訪地域における家庭で実際に使用した場合の、節電器の使用効果についての概要を示した一例である。

  「節電器を使用しない」(なし)場合に対する「節電器を使用した」(ある)場合の比率を、各測定点と測定期間毎に、百分率(%)で示した。従って、節電器使用の効果(節電効果という)は、ある/なし欄の数値を100から差し引いた値となる。

  これらの結果を表1に「節電太郎」使用の場合について示し、表2に参考値として「セーブ90」使用の場合について示した。
表1 水道凍結防止帯への節電器利用の検証実験結果(節電太郎使用の場合)
測定者 測定地区 初冬期(Wh/日・本) 厳寒期(Wh/日・本) 初春期(Wh/日・本) 平均
ある なし ある/なし ある なし ある/なし ある なし ある/なし ある/なし
A 岡谷市 20 500 4.0 95 555 17.1 1.7 295 0.6 7.2
B 岡谷市 350 900 38.9 2033 2427 83.8       61.3
C 下諏訪町 25 1220 2.0 59 1229 4.8       3.4
D 諏訪市 41 177 23.2 94 258 36.4 60 176 34.1 31.2
E 諏訪市 116 620 18.7 246 1230 20.0 0 615 - 19.4
F 茅野市 102 775 13.2 60            
G 富士見町 160 640 25.0 150 590 25.4       25.2
平均 116.3 690.3 17.9 391 1048.2 31.3       24.6
注1 各測定値は、その期間に計測値の平均で表示した。
注2 
ある/なし欄は、「節電器使用しない」場合に対する「節電器を使用した場合の比率を(%)で示す。
注3 
したがって、節電率(%)は、ある/なし欄の数字を100から差し引いたものとなる。

表2 水道凍結防止帯への節電器利用の検証試験結果(セーブ90使用の場合)
測定者 測定地区 初冬期(Wh/日・本) 厳寒期(Wh/日・本) 初春期(Wh/日・本) 平均
ある なし ある/なし ある なし ある/なし ある なし ある/なし ある/なし
A 岡谷市 40 590 6.8 128 595 21.5 18 295 6.1 11.5
B 茅野市 58 775 7.5 145            
平均 49 682.5 7.1 136.5            
◆考察
  防止帯の電気容量は、防止帯の長さによってほぼ定まっている。
 ◎1M → 100V、15W程度
 ◎2M → 100V、25W程度
 ◎4M → 100V、50W程度

  2Mの長さの防止帯を1日間(24時間)通電すると、600Whの電力消費量となる。

  今冬は、暖冬と言われ真冬日が1日も無かったため、気温が1日中零下になる日は無かったが、気温5℃以下の日は12月末〜2月中旬に多かった。

  防止帯は、気温がほぼ5℃以下になると作動し始め、気温が低下するに従い通電時間が長くなる。表1、2に示したとおり厳寒期ほど測定値が高くなる事が明らかである。

  節電器を使用した場合は、節電器無しの場合と比べていずれの測定点、いずれの季節でも測定値が小さくなっている。

  気温の低下とともに通電時間が長くなる為、測定値は高くなる傾向があり、ある/なしの比率が高くなり、節電効果が低下する傾向が認められた。
◆まとめ
  各測定点における節電効果にバラつきが大きく、その原因を明らかにする事は出来なかったが、年間を通して、節電効果が90%以上の例が2例あった。

  参考として、最低気温に対する消費電力量の相関関係を統計的手法によって求めたが、寄与率が高く、節電器の消費電力量は主として最低気温に依存している事が明らかとなった。

  水道管の設置場所や、風が当たらないようにするなど、個人での工夫も大切である。

  節電器1本を設置した場合、1年間使用する事で1本の値段と同じくらいの節約が可能。